魚が物忘れ対策に役立つとされる理由を解説
一部では、魚が物忘れに役立つとされているようです。このように言われるのはどうしてなのでしょうか。魚に期待できる働きなどを紹介します。
魚はDHAを豊富に含む
様々な食品の中で、魚が物忘れに良いとされる理由はDHAを多く含むからです。DHAはドコサヘキサエン酸と呼ばれるオメガ3系の必須脂肪酸です。同じ、オメガ3系の脂肪酸に分類されるαリノレン酸から合成されます。体内では、大脳皮質や海馬などに多く存在します。DHAに、どのような働きを期待できるのでしょうか。
DHAの働き
魚、あるいはDHAに期待できる働きとして、認知機能低下の予防が挙げられます。その根拠となっているのが、過去に行われた大規模な疫学調査などです。いくつかの調査などで、DHAを含む魚の消費量が多いほど、加齢やアルツハイマー型認知症による認知機能の低下を抑えられることが示唆されています。また、ラットを用いた実験では、大脳皮質や海馬でのDHA/AA(アラキドン酸)比の増加は認知機能の向上をもたらすことが示唆されています。以上の結果などをもとに、DHAを豊富に含む魚は物忘れの予防に良いといわれているのです。
参考:★(PDF)奥山治美ほか日薬理誌:各種脂肪酸の生理・薬理機能の多様性[pdf]
魚はEPAも豊富に含む
魚の脂にはEPAも豊富に含まれています。EPAはエイコサペンタエン酸と呼ばれるオメガ3系の必須脂肪酸です。EPAにはどのような働きを期待できるのでしょうか。
EPAの働き
身体に取り入れられたEPAは、脳内に移行したのちDPAを経てDHAに変換されると考えられています。また、EPAには血液をサラサラにする働きがあります。血液がサラサラになると脳に酸素や栄養を運びやすくなるので、脳の働きが活発になる可能性があると考えられています。
参考:★(PDF) 高崎健康福祉大学大学院薬学研究科 荻原 琢男,畑野 泰子:エイコサペンタエン酸エチル(EPA-E)の生体内動態[pdf]
DHA・EPAを豊富に含む魚
物忘れが気になる方は、DHAとEPAを豊富に含む魚を積極的に食べるとよいかもしれません。DHA・EPAともサバやイワシ、アジなどの青魚に多く含まれています。身近な魚なので利用しやすいといえるでしょう。とはいえ、毎日食べることは難しいはずです。よりお手軽な対策をお求めの方には、オンジエキスを配合した医薬品をオススメします。こちらであれば飲むだけで良いので簡単に続けられます。
参考URL
物忘れに効く、脳によい生活の送り方|日経WOMAN
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO94569030Q5A131C1000000?channel=DF260120166504
物忘れ(認知症)|脳神経外科山本クリニック
http://www.yamamotoclinic.jp/dir11/