20代で物忘れが激しい!ひどい!主な原因とは?
そもそも記憶力は20代をピークに加齢とともに減退するものですが、20代から記憶力が伸び続けるとは限らないものなのです。
単なる物忘れではない認知症(若年性健忘症)とは
最近、20代の若者に「若年性健忘症」と呼ばれる症状の方が増えています。
モノが覚えられないなど、老人の認知症と似ているとされています。20代でボケ老人と言うと、未来がないように思えて不安ですね。ただ一概に一緒とまでは言えず、老人性の認知症は脳に何かしら障害などが起こっているとされる一方で、若年性健忘症は、MRIや脳波計では異常が出ず正常な値が出るのです。
若年性認知症の症状
数日前のことを思い出せなかったり、大切な予定や約束を忘れてしまったり、忘れたことに対して指摘を受けても予定自体を忘れてしまうことがほとんどで思い出すことができません。記憶障害のほかには、以下のような症状が出てきます。
- 理解力・判断力の低下
- 同じものを買ってきたり、毎日同じ料理をしてしまったりする
- 手が震えたり、動きが遅くなるパーキンソン病の症状
- 妄想や幻覚症状が表れる
- 夜に徘徊してしまう
- トイレの使い方や部屋の片づけができなくなる
認知症の原因疾患は大きく2つ。アルツハイマー型認知症と脳血管性認知症に分類されます。
アルツハイマー型認知症とは
認知症を患うのは高齢者だけではありません。20代でも発症可能性は十分にあります。ちなみに、若年性認知症の定義は65歳未満の人が発症する認知症であること。
仕事や生活で支障をきたしていても、年齢が若いということから当たり前のように認知症を疑わないことがほとんどです。病院の診察でも若年性更年期障害やうつ病といった症状と判断されることは少なくありません。若年性認知症のメカニズムとしては、脳にタンパク質が溜まり、脳の「老人症」のようなものができて、神経細胞が壊れて減っていくために情報が伝えにくくなるのだと考えられています。
神経細胞の死が繰り返されてしまうと、記憶障害から徐々に時間や場所、人のことを認識できなくなったり、言語障害が起きてしまったりして、身体機能を失っていく可能性も大いにあります。時間をかけて身体機能を蝕んでいくのが、若年性認知症であることを理解しておきましょう。
脳血管性認知症とは
脳に関わる病気(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)によって脳の血管が詰まって出血してしまうと、患部に必要な酸素が供給されなくなって、脳の中の細胞が死んでしまいます。範囲の大小によって症状の出方はさまざまですが、身体が思うように動かないことに不安や失望のような気持ちをもつこともあるでしょう。場合によっては、性格が豹変することもあり得ます。
スマホが物忘れの原因になる
20代の若者がなぜ老人特有の認知症に似た症状が出てしまうのか?
それは、現代人に必須のツールであるスマホやパソコンなどのツールによったものも多いようです。特に欠かせないものとして、たいていの人が使用することが多いスマートフォン、これを頻繁に使っていることによって、脳に影響を及ぼすというデータも出ています。
こうした人が最近増えていて、「スマホ認知症」と呼んでいます。認知症を専門とする病院では、患者の20代や30代など認知症にならないような世代の受診がここ数年は増えていると言います。
脳が自然な状態をキープするのに必要不可欠なことは、常日頃情報を脳にインプットすること、その情報をインプットするだけでなく熟考することをバランス良くすることが重要になっていきます。
スマホによって脳へのインプットだけが多い状態になり、脳がオーバーヒートを起こし、脳の働きが正常に行われなくなっており、物忘れなどを引き起こす、老人と似た認知症などの症状が引き起こされてしまうというわけです。
病院に行けば治るか?
先ほど述べたように、20代に特に顕著なスマホによる物忘れがあります。これを改善するには、スマホを使わないといった簡単な対処で済むと思いますが、仕事や人間関係の構築のため、スマホをなくすわけにはいかないし、使う時間を制限するにも、一度やりだしたら歯止めがきかないなどなかなかうまくいかないケースもあります。
こうした時は、一度病院で検診を受けてみるのも手です。受診する診療科は、特定の機関が決まっているわけではないので、脳神経外科、神経内科、心療内科、精神科、最近は物忘れ外来を開設している病院もあるので、ご自宅の近くの医療機関をネットなどで探してみてはどうでしょう。その際に検索に依存していてはダメですが。
物忘れ専門外来では、患者と医師とで口頭によるテストから、今現在の患者の脳状態を調べるCTやMRIなど多種多様な検査を受けることができます。
サプリメントを摂取してみる
病院に行くほどの症状ではないという人は、まず漢方やサプリメントなどで物忘れが改善するか様子を見てみるのも一つの手です。特に、物忘れに効果のある脳の活性化や記憶力の向上に有効な「オンジ」という成分が注目されており、これらの成分が配合された漢方やサプリメントを摂ってみるのはいかがでしょうか。